東京で傾斜のきつい坂とは

傾斜のきつい坂

東京都内には多くの坂がありますが、今回は傾斜のきつい坂について紹介します。

のぞき坂

のぞき坂(別名:胸突坂)は、豊島区高田2丁目17番と18番の間にある目白通りから南に下る区道です。
最大勾配は13度(23%)で、東京都内で自動車通行が可能な道路としては傾斜・距離ともにトップ5の坂ともいわれています。
新海誠監督の映画「天気の子」、亀井幹太総監督の映画「冴えない彼女の育てかたFine」、TVアニメ「冴えない彼女の育てかた」にも登場し、アニメの聖地としても有名です。
全長約160mのぞき坂は、高低差が約15mあります。坂の上から見ると4、5階建ての建物と同じくらいです。
恐る恐る下をのぞきこまないと坂の下が見られないことから「のぞき坂」という名前になりました。
下る車両は恐る恐るスピードを落として下ります。トレーニングしている人もよく見られる坂です。
のぞき坂の周辺には1860年に日米修好通商条約のために遣米使節正使を務めた新見豊前守正興の下屋敷がありました。

まぼろし坂

品川駅の西に存在する御殿山台地は宗教施設や外交関係の施設が並ぶ高級住宅地で、急坂の宝庫となっています。
最大勾配16度(29%)でのぞき坂を超える傾斜を誇る坂です。坂のふもとには「都内で一番の急坂」と表記されているほど。
車は通り抜けできず2段階の坂になっています。
カーブが2回あるので、スタート地点から坂道全体の構造はわかりません。1つ目のカーブを曲がるまで比較的緩やかですが、2つ目のカーブを曲がると激坂となり、もはや壁です。

行人坂

目黒駅のすぐ近くにある坂です。目黒駅からホテル雅叙園へ行く道にあります。
江戸時代は江戸と目黒を結ぶ交通の要であり、坂上から富士山がよく見える名所としても知られています。多くの行人が住んでいたので、この名がつけられました。
また、この坂は江戸三大火のひとつ行人坂火事として知られています。明和9年(1772年)2月、行人坂の大円寺からの出火が延焼し、多くの犠牲者がでました。
この火災による被害によって物価が高騰、幕府は厄災を払うため年号を安永と改めて、世の中が平穏になるよう願ったそうです。
150mほどの勾配で、平均勾配は約15.6%で最大斜度は20%で、自動車は登りの一方通行となっています。

以上、3つの坂を紹介しました。
都内には他にも多くの急坂があるので、引き続き紹介していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。